2024年3月27日現在、WTI原油に関するテクニカル分析をお届けします。 

要点 

• 原油在庫、予想を上回る増加 

米国の原油在庫統計によると、先週の在庫量は予想外に約934万バレル増加し、過去6週間で最大の増加となった。これはある程度、現時点で市場における原油需要の後退を示すものであり、原油価格はこれを受けて下落した。WTI原油は一時82ドル台で推移していたが、米国取引時間中に急落した。 

• IEA、2024年の産油量見通しを下方修正 

国際エネルギー機関（IEA）はこれまで、世界の石油需要の伸びは減速傾向にあるとし、2024年の世界の産油量見通しを下方修正した。IEAは、2024年の世界の石油需要の伸びは、中国の消費の急減速が一部の原因でもあり、昨年の約半分の日量122万バレルに減少すると予想している。 

テクニカル分析 

日足チャート分析 

(WTI原油日足チャート。情報源：Ultima Markets MT4） 

• ストキャスティクス・オシレーター 

先週の弱気シグナルが点灯した後、指標は昨日の緩やかな下落と今週の原油価格の反発により、一時的に強気・弱気の方向性が定まらない局面となっている。今日、原油価格が再び下落し、指標の下降トレンドが明確になれば、原油価格の目標値は79.4ドル付近になるだろう。 

• 上昇ウエッジ 

1月末以降、WTI原油相場は上昇ウェッジを形成しており、相場がウェッジの下端を下回ると、再び深い調整局面が訪れるというのが理論的な視点である。そして、先週、相場がレジスタンスラインを偽のブレイクアウトした後、昨日潜在的なリトレースメントが出現した。今日、もし月曜日の安値を下回れば、原油価格は弱気になる可能性が非常に高い。 

1時間足チャート 

(WTI原油1時間足チャート。情報源：Ultima Markets MT4） 

• ストキャスティクス・オシレーター 

指標はボトム圏で強気のシグナルが点灯しそうとしており、昨日の米国取引時間から始まった下落トレンドが一服する可能性を示唆している。アジア取引時間中の原油価格の反発に警戒しよう。 

• 日中のトレンド方向性 

原油価格は、下降チャネルライン、黒の65日移動平均線と破線の200日移動平均線を組み合わせた移動サポートライン、および上昇トレンドラインを引き続き下回っている。力強い下降トレンドは、下のスペースを開けており、次の目標価格は100％のフィボナッチあたりになるだろう。 

トレーディングセントラル　PIVOTインジケーター 

(WTI原油30分足チャート。情報源：Ultima Markets APP） 

• Ultima Markets APPにあるPIVOT指標によると、当日の中心価格は81.80。 

• 81.80を上回ると上昇トレンド、最初の目標値は82.25、次の目標値は82.60。 

• 81.80を下回ると下降トレンド、最初の目標値は80.80、次の目標値は80.40。 

免責事項 

本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。